サロンへの各メンバーの貢献度を可視化し、取組みに対してフィードバックをし合う仕組みを構築
臨床研究に関するオンラインサロンである、系統的レビューピアサポートグループ様は、
危機に瀕している⽇本の臨床研究を強化するということを⽬的に活動なさっています。
元々、2015 年より有志の医師の⽅が病院を巡ってワークショップを開催し、
医師の育成を図っていらっしゃいましたが、参加者の規模を拡⼤するために、
今年度よりsoeasy buddyを活⽤しながら50⼈前後の医師が参加するオンラインサロンの運営を開始されました。
今回は soeasy buddy の導⼊を決定された臨床研究オンラインサロン(系統的レビューピアサポートグループ)の⽚岡先⽣に、
背景や運⽤⽅法についてお聞きしました。(2019年9月取材)
臨床研究オンラインサロン 系統的レビューピアサポートグループ ⽚岡 裕貴先⽣
⽇本の医療者は、臨床研究と呼ばれる、診療の現場で得られるデータを活⽤して、現場にフィードバックするという取組みに関して、これまであまりトレーニングを受けてこなかった
今では電⼦カルテも含めデータ⾃体は使いやすくなってきている⼀⽅、それを現場で活⽤できるレベルには⾄っていない。その溝を埋めるために⼀連の取り組みを始めた
どんなスキルでもそうだが、単に知識を⾝に着けるだけでは⼈間は何も出来るようにはならない。知識を⾝に着けた上で、それを実践し、その上でフィードバックをもらうというのが、何事においても必要な流れとなっている。
臨床研究ではこれまで知識を埋めるという点では本などが出版されていたが、実践しフィードバックを受けるという部分が抜け落ちていた。
元々、半年程度かけていくつかの病院を巡り、2-3週間おきにワークショップを実施して受講⽣に実際にアウトプットを出してもらっていたが、スケールしづらいこと、講師に移動の⼿間がかかるということに課題を抱えていた
今回オンラインサロンという形式で、ある程度システムの運営費を捻出しながら持続可能な仕組みを作ろうという意図があり、soeasy buddy を導⼊した
当初YouTube、Googleフォーム、Facebookを組み合わせて運⽤していたが、Facebookページに情報を流してしまうと、その場限りの情報で終わってしまい、⼀連のコンテンツを順番に継続して伝えるという⽬的に適していなかった
他に Google ClassroomやMOOCsと呼ばれるタイプのサイトを使うことも考えていたが、メンバーのサロンへの貢献度をしっかり可視化してくれるのがsoeasy buddy だけだったため選ばせてもらった
また参加費をいただきながらメンバーの⽅々に課題を出すというところで、モチベーションを⾼めてもらいたいというのがあり、それが soeasy buddyというシステム名と合致していた
コンテンツを視聴するのみの会員は⽉額500円。
メンティーという形で直接フィードバックを受ける⽅には、8,900円と2万円のプランを⽤意している
メンバーにsoeasy buddy上で動画を⾒ていただき、動画をみて何らかの課題を出してもらうという形式を取っている。その後メンターがそれを⾒て、フィードバックを個別に⾏う
ポイントはメンティーへのフィードバックはすべて公開していること。同じプロジェクトに参加している⼈は、そのフィードバックの内容を閲覧して、「⾃分もこうすれば」と⼯夫をしてもらう
参加者は同じようなことで悩まれていることも多く、それを共有できるという環境が整っている
各メンバーが何をしているのか、誰が何を⾒てくれているか、どのコンテンツに⼈気があるのかが分かることは良さ
そして何より、コメントのやり取りを重視しているが、その部分が可視化され、使⽤偏差値の様な形で分かるのは非常にありがたい
今後の展望として、元々持っている強みであるシステマティックレビューだけでなく、
他のタイプの研究デザインも使うようなサロンにしていきたいと考えている
また現在パイロットとしてうまく運営できるかを確認しているため、メンバーの数は絞らせていただいているが、
今後は参加者にメンターになっていただき、⼈数を増やしていきたい
またハッシュタグに関しては、まだ知⾒としてまとめるほど情報はたまっていないが、
今後はハッシュタグで集まった情報をまとめて新たなコンテンツにしていくという形で使うことが出来ると考えている